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2022.04.28
オランダで終の住処を創る
2012年11月に、私はオランダのアムストゥルーフェンという日本人街で行われたワークショップを見学した。名付けるならば<終の住処>について考えるワークショップとでも言えるだろう。吉良森子さんというオランダ在住の建築家の方にご紹介いただいた。
オランダに定住している日本人の中にも高齢者世代が出てきて、それは国内全土に広がっている。高齢になると日本語を話したいとか日本食を食べたいというのが出てくるのだそうだ。このような課題に対して、前述のワークショップを見学した2012年から10年近くの間にどのような動きがあったのか、2021年秋にzoomで改めて吉良さんに取材させていただいた。
2012年当時のワークショップは、シルバーネットという会が主催していた。
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2021.12.26
「地域の物語を演劇にする2021」
私は2021年春、科研費基盤Cという研究費に代表者として採択されました。タイトルは「大学生と高齢者が共に学ぶ学習プログラムの開発と評価」です。本研究では演劇を通じて、大学生と高齢者が交流し学ぶ活動を提案するというものです。演劇百貨店の柏木陽さんと協同しながら研究を進めています。2021年度から3年間の予定ですが、コロナ禍もあり期間を延長できないかなあと今は考えているところです。
この活動の下地になっている活動は2017年から毎年続けてきた「地域の物語を演劇にする」という実践です。この実践では、高齢化が進む東京都日野市百草団地において、地域の歴史を聞き取り、学生が演劇にするプロジェクトを行ってきました。こういった活動を通じて、地域と大学との交流と学びの場づくりに関わっています。
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2021.07.30
リヴァプール中央図書館
ロンドンから北上して2時間程行くと、ビートルズ縁の地、リヴァプールがあります。海に面していてリゾート感がありますが、海商都市として栄えてきた背景を持ちます。2016年の夏に、マンチェスターからバスで日帰りしたのですが、Tateリヴァプールなどの美術館や博物館、科学館、とにかくミュージアムが多いので回りきれなかったです。
中でも特に印象的だったのは中央図書館でした。外装とのギャップがすごいです。
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2021.07.28
私の過去の取り組み:スマホを使った健康学習ワークショップ「すまけん」
シニアは健康学習に関する意識が大変高い一方で、スマホの活用に関しては課題が多いことが指摘されています。スマホを持っていても、メディア・リテラシー学習の機会が学齢期になかった高齢者にとっては、情報の精査は困難です。
そこで、私は、 孫大輔氏、渡辺雄貴氏 、北村智氏、堀里子氏 と一緒に、「すまけん」というワークショップを開発しました。
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2021.07.26
イタリアのレッジョ・チルドレン訪問
イタリアのレッジョ・エミリア市にあるレッジョチルドレンという幼稚園は、世界的に有名で日本からも多くの研修者を受け容れている。
近年、世界最高水準の教育実践として注目を集めているレッジョ・アプローチの起源は、第二次世界大戦直後の北イタリア、レッジョ・エミリアで、村の人々が戦車や軍用トラックを売り払い、手づくりで始めた「自分たちの学校」でした。
そこに、ローリス・マラグッツイ(1920-1994)という素晴らしい教育者が加わり、独自の方向性とインスピレーションを与え開花していきました。
最大の特徴は、アートの創造的経験によって子どもの可能性を最大限に引き出しているところにあります。子どもたちの「驚き」を受け止め、大切に育て、そこから新しいプロジェクトを生み出していきます。子どもたちを予定された結論に導くのではなく、教育者も常に新しい発見を求められます。つまり、子どもと教育者がともに冒険旅行をするのです。(ワタリウム美術館「驚くべき学びの世界展:北イタリア、レッジョエミリアの世界最高水準の教育実践 The Wonder of Learning」展覧会ページより)
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2021.07.23
「アートベース百島」への訪問
研究会で出張があった帰りに、リノベーションの事例として「アートベース百島」に立ち寄りました。私は、空き家のリノベーションに関心があります。今実践で関わっている東京の百草団地も、ショッピングセンターに空きが目立つようになってきているので、何かできないかとアイディアを練っていたころ、2017年5月のことです。ここは、観覧するためには事前予約が必要になっています。
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2021.07.21
チェスター大学訪問とワークショップの企画とコロナ
チェスター大学には2度訪問している。実は、マンチェスター・カメラータでマネージメントをしていたNickが、チェスター大学のThe Philip Barker Centre for Creative Learningというところに転職したので、そこでの授業を見に行ったりするようになったからだった。
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2021.07.16
私が最も美しいと思った美術館:デンマークのルイジアナ美術館
「ルイジアナ美術館は世界一美しい美術館」という記事をいくつか読んでいたが、私も本当にそう思った。コペンハーゲンから30分ほど郊外に向って電車に乗るとあるのが、ルイジアナ美術館である。少し不安になるくらい、駅からまっすぐ小径を歩く。途中にはお店等がなくなるので、結構心配だったが地図通りに。
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2021.07.14
私の過去の取り組み:ライフシンキングワークショップ「ココロミ」
なぜライフシンキングなのか
「人生100年時代」というフレーズを耳にされたことも多いかと思う。元は2016年英国で刊行され邦訳されたベストセラー、組織理論家リンダ・グラットン著『ライフシフト』という書籍の中で語られたことに端を発する。その後直ぐに、日本政府が「人生100年時代構想」と銘打ったことで、このフレーズは日本社会に鮮烈なインパクトを残した。
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2021.07.12
「〈ラーニングフルエイジング〉プロジェクト」(帝京大着任してすぐ編)
「ラーニングフルエイジング」とは、私の造語で、学ぶあふれる人と社会を目指した言葉である。私が2014年に帝京大学へ移籍したことを期に、研究のフィールドを帝京大学の近隣である百草団地に移した。百草団地は帝京大学とほぼ隣接する地域にあり、他の団地と同様に高齢化が進んでいる。
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2021.07.09
「〈ラーニングフルエイジング〉プロジェクト」について(東大編)
ワークショップ研究を10年続けたあと、私は博士論文提出を期に、2013年からシニアの学習に関する研究に大きく舵を切った。きっかけは、ワークショップ実践者の熟達過程(成長)を追って行く中で、人の長期に渡る学び、あるいは如何に人は輝き続けるのか、学び続けていけるのかに興味が変わっていったからだと思う。
40代を前にして、自分にとっても切実なテーマになってきていたからだと思う。40代になって同じ働き方はできない。そうだとするならば、私自身にどんな成長の仕方がありうるのだろうか。
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2021.07.05
釜ヶ崎ココルームでの「けんきゅうのつくりかた」ワークショップ
2017年に大阪の釜ヶ崎というところにある「NPO法人こえとことばとこころの部屋:ココルーム」で、「けんきゅうのつくりかた」というワークショップを行いました。
ココルームというのは大阪の釜ヶ崎というところにあるユニークなゲストハウスです。釜ヶ崎というのは、いわゆるドヤ街と言われているエリアで、私は大学院に入る前、似たような地域である横浜の寿町にある保育所でワークショップをしたことがあります。そういうこともあって、ココルームの存在を知ったとき、非常に親近感を持ち、関西出張があるときは泊まったり立ち寄ったりしていました。
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2021.07.02
ユタ州にあるブリガム・ヤング大学での研修
帝京大学高等教育開発センターとブリガム・ヤング大学が協働で開催したInternational Educational Consultant 養成研修を受けに、2017年8月、アメリカのユタ州まで行きました。
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2021.06.25
私の過去の取り組み:研究会「Edu-Lab Meeting」
Edu-Lab Meetingは、学びにあふれた社会をめざし、フォーマル学習/インフォーマル学習を架橋する実践/研究について議論する研究会だった。
こちらもEduce Cafe同様、NPO法人Educe Technologiesの非営利活動の1つとして行っていたので、今は理事を引いてしまったので行っていない。
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2021.06.23
ストックホルムの多世代居住型コレクティブハウス「トレ・ポーター」
スウェーデンのストックホルムに視察に行ったのは、2014年のことである。下記の書籍を片手に、在スウェーデン日本国大使館のお世話になって、様々なコレクティブハウスや高齢者の学びの場を見学した。
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2021.06.21
ロッテルダムにある40歳からのコレクティブハウス「ユマニタス・アクロポリス」
コレクティブハウスという言葉を聴いたことがあるだろうか。簡単に言うと、家族等の既成概念に囚われない集住の形式で、北欧(スウェーデン・デンマーク)を中心に1970年代から発展してきたものである。シェアハウスをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない。共同スペースを多く持ち、人々が他人でも関わりながら暮らしていく姿がそこにはある。
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2021.06.18
私の過去の取り組み:UTalk
UTalkというのは、東京大学大学院・情報学環が主催するカフェイベントで、私はこのイベントラインの立ち上げから運営に関わった。2008年3月から2014年8月まで(私が東京大学を離れ帝京大学に移るまで)、スタッフ(裏方あるいはホスト)としてお仕事をさせていただいた。立ち上げのコンセプトを練るところは、山内祐平先生(現:東京大学大学院情報学環教授)を中心に、佐藤優香さんと私の3人で行った。
このイベントは、東京大学に常時4000人は居ると言われる研究者の中から1名を毎月ピックアップし、その方の研究についてお話を伺うとともに参加者とお茶を手にしながらディッスカッションを楽しむというものである。トータル1時間、対面で行っていたときはお茶代として500円を頂戴していた。
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2021.06.16
サンフランシスコの科学館「エクスプロラトリアム」
ユタ州へFD研修に行った帰り、ダイレクトで東京に飛ぶ便が無かったので2017年8月に、サンフランシスコの世界で最も有名だと言われる科学館に寄ってきた。Exploratorium(エクスプロラトリアム)と言う。
ここは、体験型のミュージアムの最先端と言われており、ハンズオン(手で触れる)展示に溢れていいる。かねてから訪問したかった場所だった。
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2021.06.14
私の過去の取り組み:気象庁とコラボしたワークショップ
梅雨の時期。大雨防災について皆さんは考えたことがあるだろうか。
私はワークショップの実践を大学生のときから(20年前から)、ワークショップの研究を大学院生のときから(2005年から)続けている。今では、ワークショップそのものを研究対象とするというよりは、成人学習の一手段としてワークショップを用いているが、博士論文執筆まではワークショップ実践者の熟達(成長プロセス)と育成に関する研究をしてきた。
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2021.06.11
私の過去の取り組み:Educe Cafe
私は、かつて東京大学大学院学際情報学府というところで大学院生をしていた。そこで博士課程だった当時から、Educe Cafeというオープンなカフェイベントを行ってきた。そのまま、東京大学大学院情報学環に勤務してからも、さらには帝京大学に就職してからも暫くは、そのイベントを継続していた。
Educe Cafe は、私が博士課程の院生だった2007年からその後の2018年まで東京大学(数回を除いて情報学環・福武ホール)を会場にして開催してきた32回行ったイベントラインで、当時理事を務めていたNPO法人Educe Technologiesの非営利活動の1つだった(今はNPOの理事を引いてしまったので行っていない)。
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2021.06.09
海外で感じた本屋の可能性
海外出張の折、必ず立ち寄るのがスーパーマーケットと本屋である。
前者は生活の姿を感じるためであり、後者は情報のキャッチアップのためである。初めてロンドンの書店に行った際、床に座って本を読みふける学生風の姿を見て驚いたのを覚えている。これはもう20年以上前なので写真も無いのだが、その後、ロンドンの美術館でも座り込んで模写をする美大生風の人を見かけ、これはよくある光景なのだと理解した。
本屋に話を戻すと、私は本屋というのは本を探し、そして「買う」場所だと思っていた。だから、売り物の本を読み耽る、長居する気満々の姿を見て驚いたのだった。だが、昨今では、本屋に椅子が設置されていたり、カフェが併設されていたりするケースも少なくない。私がロンドンで最も馴染んでいる、UCLのそばにある本屋にも、カフェがついている。
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